"アナと雪の女王 Let It Go"【英語版】の作詞者は技術屋?

2014年5月27日掲載


ディズニー映画、『アナと雪の女王』の人気は大変な物がありますね。
その主題歌 Let It Go もとんでもない注目を集めています。
私の所にも『Let It Go を唄えるようになりたい』と言うリクエストが、殺到・・・・
一応 『洋楽カラオケ教室』 ですから、『英語版』を教える事にしたんです。
英語版を唄うなら、内容を理解してからと言うのが私のやり方、そこで、早速 歌詞の和訳を始めました。
実は、私がこの歌に衝撃を受けたのは、その和訳作業中の事だったんです。

☆☆ この歌詞の作者は 技術屋さん??? ☆☆

最初、(こんな事を言うと、反感を買いそうですが・・・・)正直、この歌、『女の子の歌』と言う認識でいました。
ところが、次の一行に出会った時、まるで、大ハンマーの一撃を受けたように一発でこの歌にはまり込んでしまったのです。

 ♪ To test the limits and break though. ♪

すんなり、『限界を試してそれを乗り越える』 と言う意味になるのですが・・・・・
じっくり考えると、これとんでもない表現だって事が判ります。
もともと 『Break though』と言う言い方は、開発・研究などで、障害や問題を克服して、大発見や、大躍進を
果たす時によく使われる言葉で、耳触りはかなり男性的なのですが・・・・

もっと凄いのは『TEST』です!!
『限界をテストする』、これは単に 『Challenge』 や 『Try』、『Attack』 と違って、『自身の安全を確保しつつ、限界について評価する』
と言う意味を含んでいます。

つまり、『限界を正しく評価分析して、(その対応をちゃんと立案して)これをブレークスルーする』と言う意味に受け取れるのです。
そのプロセスは、まさに『技術開発』のそれだと思うのです。

実は、私自身、かつては『開発屋』だった事もあり、この一文がまさに『琴線に触れた』感じになってしまいました。

そう言う目で見た時・・・・・

   ♪My soul is spiraling in frozen fractals all around ♪

の『Fractal 』と言う単語が気になりました。
『Fractal (フラクタル)』と言うのは、辞書で引くと 
≪どんな細部にも全体と同様の複雑な構造がみられる(すなわち自己相似性をもつ)図形≫
と有ります。
私が、初めてこの言葉に出会ったのは、『特定の関数が、座標平面上で描く複雑な幾何学図形』の名称でした。
すなわち、『Fractal』と言う単語には『数理学的な響き』が有るのです。

さらに、その続きに、・・・・

  ♪ And one thought crystallizes like an icy blast♪

と唄っています。
『Blast』って、発破や爆発のような、大変激しい気流の事。
これだけでも十分勇ましいんですが、工作機械に『Sand blast』と言うのが有ります。
これは、『研磨剤の粒子を猛烈な勢いの気流に乗せて試料に吹き付け、金属などを削ったり磨いたりする機械』なのです。
その意味で、『技術屋の目』から見ると、『Blast』には、『例え相手が強靭な金属だろうと、削りそぎ落とす』と言う
とんでもないパワーを感じるんです。

☆☆ この歌詞の作者はもしかして電気技術者かもしれない??? ☆☆

そんな目で、歌詞を眺めていると、更なる『疑惑』?(笑)が・・・・

 ♪My power flurries through the air into the ground ♪

と言うくだりがあります。
『私の力は、大気から大地をも揺るがし』と言う訳になるのですが、ここで『Ground』と言う単語に着目してみてください。
『壮大な力』を表現するなら、ここは『Earth』ではないでしょうか?
一般的な解釈では、『Earth』なら『大地』、『Graund』だと『地べた』と考えがちです。
しかし、『電気技術者の世界』では、この『Earth』も、『Graund』も、全く等価で、『揺るぎない基盤』と言う意味を持っています。

そしてもう一つ・・(ここまで行くと、『考え過ぎ』のそしりを免れませんが・・・)
歌詞の冒頭の方に有る 『隔絶された王国』と言う表現を

  ♪A kingdom of isolation ♪

と唄っています。
確かに『Isolation』は『電気の絶縁』なんですね。
もちろん、『振動系の伝搬を遮断する事』や『生物/化学』の分野でも『相互の影響を隔絶する』と言う意味で使われます。
ただ、先ほどの『Earth』と『Ground』の関係から、『電気技術者っぽい発想』のように思ってしまいます。

このように、この歌の歌詞にはいたるところに『技術系の言い回しや用語』がちりばめられています。
それを、『可愛い女の子』が唄うのですから、『とてつもなく勇ましい歌』になるんだと思います。

この歌、男性が唄っても十分『様になる』と思うのは私だけでしょうか・・・・

今回、あまりにも『感銘』を受けたんで、思わず『勝手な思い』を書いてしまいました。
これを見てご興味をお持ちの方、是非、もう一度英語版の歌詞を眺めて見てください。
また新たな発見があるかもしれませんよ。

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